「つながる世界のソフトウェア品質ガイド」の発行
~経営者が知っておくべきソフトウェアの品質・評価と国際規格「SQuaRE」~

2015年6月27日

省庁・団体名

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

概要

ITやそれを活用したビジネスの領域は、様々な製品やサービスが複雑に連携しながら「つながる」システムを構成し、全体として利用者に新たな価値を提供する世界に確実にシフトしています。このような価値を利用者に届けるために、また利用者に対する品質に関する説明責任を果たすために、事業者にはこれまで以上に品質に対する広範囲な理解と包括的な取組みが求められます。
このたび、IPA/SECでは、製品・サービスの提供に携わる事業者に向けて、これからの製品・サービスに必要となる品質に関する基本的な知識と、国際規格SQuaREの活用について解説したガイドブックを発行しました。

内容

背景

ITを活用した製品の種類や社会における役割が増えるにつれて、利用者の期待は、提供される機能だけにとどまらず、安全性・セキュリティはもとより、快適さや楽しさ、またビジネスへの高度の貢献といった内容まで多様化し、かつ高い満足度が求められるようになっています。また、ひとつの製品・サービスに関与するステークホルダー(様々なタイプの利用者、販売者、システム運用者、等)は多岐にわたるため、これらのステークホルダーが求める品質を漏れなく洗い出し、設計・実装・評価するのは容易ではありません。

さらに、スマートフォンを利用したクラウドサービスや、街全体の生活基盤となるスマートコミュニティのような「つながる」システムは、その活用範囲が広がっており、その品質の良し悪しが国民生活へ大きな影響を与えるリスクをはらんでいます。「つながる」システムの構築には、これまで接点がなかった複数の事業者が直接的あるいは間接的に協力することが必要ですが、事業者間で品質に対する定義や考え方が異なると、システム全体の品質について正しい共通認識を持つことが難しいという問題があります。

このような背景のもと、上記のような製品・サービスを提供する事業者が、広い視点で品質要求を洗い出し、確実に設計・実装し、かつ定量的に評価する取り組みを進めるためには、これらの指針を規定した国際規格SQuaREの活用が有効です。また、SQuaREは「つながる」システムにおいて品質に対する共通認識を持つための共通言語の役割も果たします。

ガイドブックの発行について

このたび、IPA/SECでは、上記の背景とそこで必要となる品質の考え方、及びSQuaREの活用に関する基本的な知識を分かりやすく取りまとめ、現場の技術者やリーダー、あるいは会社経営者にも読んでもらえるよう、ガイドブックを作成いたしました。

本ガイドブックの構成と内容は以下の通りです。

ソフトウェア品質ガイド編 (約100頁)品質をあらためて考える背景、国際規格SQuaREの概要、ユーザビリティ/セーフティ/セキュリティなど重要な品質に関する解説、品質向上に向けた改善ポイント、品質説明と第三者評価、などについて分かりやすく説明します。
SQuaRE品質モデル活用リファレンス編(約110頁) 国際規格SQuaREで規定された品質モデル(製品品質、利用時の品質、データ品質)について、品質特性/品質副特性の各項目について、説明/ニーズ例/測定量の例等を記載しています。実際に品質要件の洗い出しや評価計画を作成する場面で参照することで、作業を効率よく進めることに役立ちます。

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お問い合わせ

IPA 技術本部 ソフトウェア高信頼化センター
E-mail:sec-qag@ipa.go.jp

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