「愛と繁栄を実現する経営改革」社長様自らが経営計画を立ててみて分かったこと

2020年11月1日

CSAJ 監事 戦略経営コンサルタント 公認会計士 山田隆明

 「経営計画は銀行のために作るもの」と勘違いされている社長をよく見かけます。
W社の社長も以前は、銀行所定の様式を埋めるのが”経営計画書”だと誤解されていました。
銀行紹介のコンサルタントに計画書作成作業を外注し、本人は出来上がったときにチラッと目を通す程度でした。
そのため、経営計画を立てても、社員を計画どおりに動かすことができず、経営の役には立ちませんでした。

 経営計画とは、
・社長の「わが社の存在意義はここにあり」との”信念”にもとづき、
・「会社をこういう姿に変えていこう」と”事業の将来像”を描き、
・それには「まずはこうやって、次はああやって・・・」など”達成への道筋”を表明するもの。

言い換えれば、
・会社内部の「経営のため」に、
・「社長の責任」において立てる、
・社長の「所信表明」です。
ですから、銀行向けのものでなく、社員やコンサルタントが作るものでもなく、社長自身が作るものです。
そして、社長の「所信表明」だからこそ社員を動かす力があるのです。
 しかも、経営計画を作ることができるのは社長だけです。
なぜなら、経営計画作成作業においては、ヒト・モノ・カネのすべてを動員するからで、すべてを動かす権限のあるのは社長だけだからです。
 例えば、営業担当取締役は、”モノ”についてはある程度動かせても、”ヒト”までは動かせません、ムリに他部署から連れて来ようとすれば人事部が黙っちゃいません。
たしかに、社長から「君にまかせた!」と言われれば、サラリーマンですから「いやです」とは言えないでしょう。
しかし、本心は「人事部と揉めてまでやりたくはない」ので、”できない理由”を懸命に考えるようになります。
”カネ”についても同様です。

 W社の社長は、私のアドバイスを受け入れて自ら経営計画立案に取り組みました。
“事業の将来像”を描き、”達成への道筋”を考え、”目標数字”を立てようと、まずは頭の中で考えました。
頭で考えて暫定案を作ったら、次は「どうやって達成するか」を考えました。
ところがこの段階で高い壁にぶつかり、
「一筋縄ではいかない」ことに気付きました。
自分が「外へ出て行って」調べてこないとダメなことに。
 具体的には、①顧客の要求、②自社の強み、③ライバルの状況を調べる必要がありました。
なぜなら、この3つの情報は、会社の経営戦略(何を売るか、どこに売るか、どうやって売るか)のベースになる必須情報であること。
また、この3つの情報は、頭で考えるだけでは本当のところは分からないこと。
「お客様の要求を知っているのはお客様本人だ。だからお客様に会って聞かなければ分かる訳がない」と。
そこで覚悟を決めて、約3か月の年月を掛けて足で歩いて調べた結果、会社の取るべき戦略が見えてきました。

 会社の取るべき戦略が見えてからは、会社は良い方へと回り出しました。
1. 社員に社長方針が伝わり、社員のヤル気アップに。
さっそく「経営計画説明会」で社長自身が自分の言葉で社員に語ったところ、
「「自分の言葉」が社員に伝わり、話している途中から社員の「顔つき」がどんどん変わってくるのを感じました。」
「社員も「私の言葉」を待っていたのですね。」
2. 得意先への説得力もアップに。
「「経営計画説明会」で自信をつけたおかげで、得意先も私の話をちゃんと聞いてくれるようになったのを実感しました。」
「得意先もやはり「私の言葉」を待っていたのですね。」
3. 「計画経営」に移行したことで、「経営への不安感」軽減に。
「先が見通せるようになってからは、これまでのように余計な不安を気にする必要がなくなり、ひたすら「目標」に向けて邁進するようになりました。」

後になって当時を振り返って、「霧がスカッと晴れた」とおっしゃっています。

筆者略歴

山田 隆明(やまだ たかあき)
社長様向け経営計画コンサルタント
「社長様自らが経営計画を立てて、霧をスカッと晴らす」サポートをいたします。
わくわく経営株式会社 代表取締役
戦略経営コンサルタント 公認会計士

URL  : https://www.wk2.consulting/
E-mail:yamada.takaaki@wk2.consulting

山田 隆明Twitter

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