国立研究開発法人産業技術総合研究所 視察レポ―ト

2019年12月20日

主催:技術委員会

CSAJ技術委員会では、IT業界における最新技術動向やアプリケーション開発技術に関する情報配信によって、IT技術者の成長を触発するための企画を実施しています。

このたび、新技術の動向調査のため、委員会および委員会配下の研究会所属メンバーを対象に、産業技術総合研究所の視察を実施する運びとなりました。

産業技術総合研究所の皆様におかれましては、本委員会視察にご協力いただきましたことをここに改めて御礼申し上げます。

視察概要

日時 2019年11月15日(金)14:00~17:00
会場 産業技術総合研究所 つくばセンター
〒305-8560 茨城県つくば市梅園1-1-1
参加 参加:14社20名
参加企業名 日本事務器株式会社、株式会社インテリジェントウェイブ、アイスタディ株式会社、株式会社インフィニテック、株式会社エイチアイ、株式会社シー・シー・ダブル、株式会社ダイナックス、株式会社デザインクリエィション、トレンドマイクロ株式会社、BBソフトサービス株式会社、株式会社ピーエスシー、ブライシス株式会社、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会
時間 スケジュール
14:00-14:25
  • ご挨拶(産総研及び情報・人間工学領域の概要説明)
  • 産総研概要説明
    企画本部 審議役  粟津 浩一様
  • 情報・人間工学領域の概要説明
    情報・人間工学領域研究戦略部 研究企画室長  吉田 英一様

A 14:30-14:50
B 14:55-15:15

  • ロボットイノベーション研究センター「データ再利用教示ソフトウェア」
    ロボットソフトウェアプラットフォーム研究チーム 研究員 花井 亮様

    概要:人が作り込み、調整した動作の再利用による効率的な教示の実現。そのような教示を行うためのソフトウェアの設計と実装。

A 14:55-15:15

B 14:30-14:50

  • サイバーフィジカルセキュリティ研究センター
    「エッジコンピュータを守る:電磁波等のノイズによる電子機器障害への対策技術」
    /協力研究員 辰野 功様

    概要:電気的ノイズによる電子機器の障害を高速復旧し、機能を継続させる技術、ドローン等の誤動作や通信途絶を防止し、ミッション達成を強化する技術、機器を動作させたまま、機器の運用停止に至る致命的暴走を回避する技術

A 15:20-15:40

B 15:50-16:10

  • 自動車ヒューマンファクター研究センター:「ドライバ状態推定技術の開発」
    行動モデリング研究チーム 研究チーム長 佐藤 稔久様

    概要:ドライバの心身状態の推定する脳活動・生理データ計測と、実車・シミュレータを用いた運転行動計測技術について紹介。

A 15:45-16:10

B 15:20-15:45

  • サイエンススクエア
    企画本部 シニアマネージャー 高橋 正春様
16:15-16:30 休憩
16:30-16:50
  • サイバーフィジカルセキュリティ研究センター「秘匿計算技術:高機能暗号とその応用」
    高機能暗号研究チーム 研究チーム長 花岡 悟一郎様

    概要:暗号化状態でのデータ処理を可能にする準同型暗号、暗号化状態でのデータアクセス制御を可能にする関数暗号、これらのの高機能暗号による暗号化状態でのデータ処理を紹介
16:50-17:00 質疑応答・意見交換

当日は快晴となり、施設全体を覆う紅葉に参加者全員が目を奪われる中、開始されました。

はじめに、産業技術総合研究所の概要および研究内容全般について、企画本部 審議役 粟津浩一様にご説明いただき、次に今回の視察の中心となる情報・人間工学領域について、情報・人間工学領域研究戦略部の吉田英一研究企画室長より、フィジカル(現実)空間とサイバー(仮想)空間を結び付けた、ロボット・AI・IT・人間計測・自動車など各分野について、企業をはじめとする各機関と連携し、最適な形による社会実装を目指した研究を行っているとご説明いただきました。

その後2つのグループに分かれ、4施設(ロボットイノベーション研究センター、サイバーフィジカルセキュリティ研究センター、自動車ヒューマンファクター研究センター、サイエンススクエア)を視察しました。

ロボットイノベーション研究センターでは、教示ソフトウェアによって制御されたロボットのネジ止めのデモを見学し、サイバーフィジカルセキュリティ研究センターでは、ノイズによる障害対策技術についてご説明いただき、自動車ヒューマンファクター研究センターでは、大型スクリーンに投影されたVR映像をシュミレート走行する自動車試乗体験が行われました。また、一般開放されているサイエンススクエアでは、産総研の研究成果として、1890年からの歴史と企業と連携して製品・サービス化された展示が多数行われており、参加者は産総研の研究領域の広さに驚いている様子でした。

最後に、「秘匿計算技術の社会実装」について、Boston Women's Workforce Council のレポート事例を踏まえ、秘匿計算技術の原理と仕組み、必要性について、高機能暗号研究チーム 研究チーム長 花岡 悟一郎様にご説明いただきました。

視察・講演中は産総研研究者と参加者との活発な質疑応答や意見交換が行われ、日ごろ接する事の少ない新たな技術にも触れ、参加者は皆満足した様子でした。

美しい紅葉に目を奪われる参加者たち
講演風景
粟津様より概要説明
吉田企画室長ご講演の様子
ロボットイノベーション研究センター
説明の様子
サイバーフィジカルセキュリティ研究センター
説明の様子
自動車ヒューマンファクター研究センター
説明の様子
サイエンススクエア説明の様子
製品・サービス化された様々な展示の一例
アザラシ型メンタルコミットロボット パロ
花岡研究チーム長ご講演の様子
参加者全員で記念撮影

本件に関する問い合わせ

一般社団法人コンピュータソフトウェア協会
事務局 担当:若生
E-mail:gyoumu1@csaj.jp

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