コンピュータ・アソシエイツ株式会社

城井 真純 氏
城井 真純 氏

コンピュータ・アソシエイツ株式会社
理事
城井 真純 氏

※平成17年度活動報告書より抜粋

 

いまはアライアンス抜きには企業の成長はない時代

私は、アライアンスビジネス研究会に、2004年度以降、ほぼ欠かさずに参加させていただいています。
当社の場合、製品開発を米国本社側が中心に行っているため、他の参加者とは、研究会への参加目的がやや異なるかもしれません。
製品開発に直結する技術を持ったパートナーを見つけだすというよりも、当社の製品を用いて、日本においてビジネスを行っているパートナーに対して、支援をしていただける力を持ったベンチャー企業との連携を図ることを目的としているからです。
現時点では、バイオメトリックスをはじめとするセキュリティや、グラフィックス分野で技術を持つ企業との連携を期待しており、関連する技術や製品のプレゼンテーションが行われる場合には、とくに真剣に耳を傾けています。
また、その一方で、当社が注目しているベンチャー企業を、プレゼンテーション企業としてご紹介するといったことも行っており、研究会の場を通じて、業界の活性化や発展にも貢献したいと考えています。
いまや、企業を取り巻く環境はニーズの多様化とともに、迅速な経営判断、変化への柔軟な対応が求められています。
そうした市場環境のなかでは、企業同士のアライアンスを抜きに、将来の成長を図るのは無理だといえます。顧客のニーズに応えるには、単独の企業ですべてを備えることは不可能ともいえ、アライアンスは企業の成長戦略においては欠かすことができないものだといえるでしょう。
相手の力を利用して、自らの製品を売っていただく、あるいは相手の強い製品を自らの力で売るというように、ビジネスチャンスを広げることにもつながります。
当社も様々なアライアンスを模索していますが、大手企業の情報は数多く入手できるものの、成長性のあるベンチャー企業の情報はなかなか手に入りません。その点では、ベンチャー企業と接点を作る場、あるいは情報交換の場としては、アライアンスビジネス研究会は、極めて有効な場だといえます。
しかし、研究会のなかで、気になる点がひとつあります。
それは、プレゼンテーション企業の提携目的が明確にならず、製品や技術の単なる紹介だけに終わってしまうケースが目立つことです。
プレゼンテーションの最初に、まずは、販売提携なのか、技術提携なのか、あるいは資本提携なのかといった点を明確にし、その上でアライアンスに必要となる情報を、聴講企業に提供することが必要でしょう。
また、プレゼンテーションが終了したあとも、聴講企業に対してフォローの連絡を取るといったアプローチも必要です。
こうした取り組みが、アライアンスを成功に導き、ひいては業界の活性化や発展にもつながると考えています。
これからも多くのベンチャー企業にプレゼンテーションをしていただき、ベンチャー企業にとっても、聴講企業にとっても、お互いにメリットのある研究会にしていければと考えています。

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