「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携のための手引き(初版)」をとりまとめました

2017年5月25日

省庁・団体名

経済産業省

概要

 経済産業省は、イノベーションの創出のために重要な「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携」を促進するため、連携プロセスに発生する障壁と、それに取り組んだ先行企業の事例を整理し、事業会社・ベンチャーの双方で活用可能な手引き(自己診断シート入り)をとりまとめました。

内容

1.背景・目的

 昨今、IoT、ビッグデータ、ロボット、AI等の技術革新による第4次産業革命が進展し、製品のライフサイクルが短期化しています。このスピード感に対応していくためには、モノと情報、社会と技術、生産者と消費者など様々な繋がりにより新たな付加価値を創出する “Connected Industries” を生み出すことが重要であり、これを実現する手法として、社内外の技術、人材、ノウハウ等を活用し、迅速かつ効率的にイノベーションを実現する、いわゆる「オープンイノベーション」が有効となります。
 特に、大企業などの事業会社にとっては、従来の自前主義から脱却し、新規事業開発等において研究開発型ベンチャー企業*の技術と成長力を取り込んでいくこと、そして研究開発型ベンチャー企業にとっては、自社のコア技術を大企業が持つ販路やマーケティング等のノウハウの助力を得て、より大きなビジネスへとつなげていくことが必要となっています。(*新規性、革新性の高い自社技術を活用して事業を行うベンチャー企業)
 しかしながら、我が国は未だにオープンイノベーションの取組、特に事業会社と研究開発型ベンチャー企業による連携が上手く進んでいない現状にあります。このような問題意識から、経済産業省は、このたび、事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携の実態や課題、先行事例等をアンケートやヒアリングを通じて調査し、産業界、学術界などの専門家の協力を得て分析を行い、事業会社・ベンチャー双方に役立つ手引き(自己診断シート入り)としてとりまとめました。
 今後、本手引きの活用によって、事業会社と研究開発型ベンチャー企業両者の相互理解が深まり、オープンイノベーションの活性化により、次々とイノベーションが生まれ、我が国の産業競争力の強化に繋がっていくことを期待しています。

2.手引きの内容とポイント

 本手引きは、大きく3つのSECTIONで構成されています。
SECTION1では、事業会社とベンチャーの連携の現状を俯瞰し、連携においてぶつかりやすい壁を18に分類しています。
SECTION2では、ぶつかりやすい壁を乗り越えるために、事業会社、ベンチャーそれぞれ用の自己診断シートを整理し、壁にぶつかった割合も記載しています。
 SECTION3では、SECTION2の自己診断に基づき、参考となるであろう先行事例を記載しています。
 本手引き全体を通じ、連携プロセスを契約前後の全4段階に分類し、また、事業会社とベンチャーのどちら向けの内容かをページ上部に記載してあります。
 本手引きを参照される事業会社、研究開発型ベンチャー企業の担当者の方におかれては、まずは自己診断を行い、自社の状況と課題を把握し、その上で先行事例を参照頂ければと思います。

【連携の手引きの目次】
SECTION1: 連携の現状とぶつかりやすい壁
SECTION2: 自己診断シート
SECTION3: 企業間の連携ステップごとの先行企業の取組み

【企業間の連携ステップ】
STEP1: 戦略策定~オープンディスカッション
STEP2: 契約交渉
STEP3: 契約開始~次フェーズの意思決定
STEP4: 事業シナジー発揮/再チャレンジ

3.有識者の声

(1)松田修一 早稲田大学名誉教授
日本ニュービジネス協議会連合会副会長。元日本ベンチャー学会会長。ベンチャービジネスの有識者。
「両者間の連携の課題を明確にし、連携のステップごとに課題解決のベストプラクティスを提示している本手引きが積極的に活用され、実務上、定着することに期待したい。」

(2)鮫島正洋 弁護士
内田・鮫島法律事務所代表パートナー。知財戦略のセオリー化や、中小企業の知財啓発などの貢献に対して2012年知財功労賞受賞。「下町ロケット」に登場する神谷弁護士のモデル。
「ベンチャーの技術を大企業がグローバル展開していくというTeam-Japan構想を
実現するためには、その手法論を普及させることも重要。ベンチャー・大企業連携の課題を整理し、ステップごとに解決策を示した本手引きは、当分野に携わる方々に役立つことを確信している。」

関連資料

担当

産業技術環境局 技術振興・大学連携推進課長 渡邉 
担当者:下司、米澤
電話:03-3501-1511(内線 3381)
03-3501-1778(直通)
03-3501-9229(FAX)

公表日

平成29年5月18日(木)

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