「愛と繁栄を実現する経営改革」コロナ第二波に負けない会社作り

2020年6月1日

CSAJ 監事 戦略経営コンサルタント 公認会計士 山田隆明

 コロナ禍の第二波は間違いなくやってきます。
それに備えるには、「経営リスクを織り込んだ経営計画(リスク経営計画)」を立てることです。

 通常の経営計画でも、経営者の「先行き不安」をある程度払拭できる効用がありますが、
「リスクを織り込んだ計画」を立てればなおさら不安を拭うことができます。

とりわけ、コロナ第二波が予想されている今日にあっては。

 私は通常の経営計画策定のときも、クライアント社長様たちにもうひと手間かけて「リスク経営計画」まで作成いただくようお願いしています。

後々になって、「おかげで先行きが見えるようになった」「気持ちが軽くなった」とのお言葉をいただきます。

 「経営とはリスクに挑むものだ 」「経営者は積極的にチャレンジしなければならない」と言われます。
分かってはいても実行するのは難しいことです。というのは、積極的にチャレンジすればするほどリスクは高まり、経営者の不安も高まるからです。

では、積極的にチャレンジしながら、かつリスクを怖れず安心して経営できる方法はないでしょうか?
そのツールが「リスクを織り込んだ経営計画(リスク経営計画)」です。

 通常の経営計画との違いは、経営計画をチェックすることにあります。
チェック内容は、(1)リスクを考慮に入れること、(2)キャッシュが「会社継続に足りているかどうか」の2点です。

 リスクとは、災害、得意先の破綻、経営者の突然の病気などいろいろな損害の発生原因の総称です。
高リスクにまで耐えられる計画なら、それだけ経営者は安心して経営できるようになります。低リスクにすら耐えられないことが分かれば不安でしょう。

 私はいつも、経営計画策定後にもうひと手間かけてこの「リスクチェック」をしていただいています。

具体的な方法は、

  1. 想定される主なリスクを洗い出し、
  2. リスク項目ごとに発生したときの損失金額を見積り、
  3. その発生可能性を見積もり、
  4. 両者を掛け合わせてリスク評価額を計算します。
  5. 最後に各リスク評価額を集計します。

    このリスク評価額を当初計画した利益から差し引いて「リスク織り込み後の利益」にします。
    さらには、利益ベースをキャッシュベースに引き直し、最終的な「リスク織り込み後の経営計画」とします。

そして、そのキャッシュで足りるかどうかを判断し、もし足りなければ対策を講じて、再度計画を立て直します。
例えば、(1)固定費を変動費化する。(2)取扱商品や業態の見直しをする。

じっさい、足りないことに気付き青ざめていく経営者をよく目にします。慌てて経営計画を練り直すケースを。
一瞬青ざめるもののすぐに思い直して、「最初にチェックしておいて良かった、早く気付いたから。もし後になるまで気付かなかったら大変なことになっていた」とおっしゃいます。

 もっとも、リスクチェックを実施したからといってリスク発生を回避できるものではありません。
そうではなくリスクを想定することができるようになるのです。
「想定外」でなく「想定内」にです。
「想定内」になれば、当初からある程度リスクに備えた経営をできます。
そうなれば経営者は、リスクを特段怖れることなく安心して経営できるようになり、果敢にチャレンジできるようになります。

 これが経営計画を立てる最大の効用です。

貴社が、コロナ禍を乗り切り、その先も永続する企業になられるよう心より期待します。

(注)本コラムの内容は筆者個人の見解に基づいており、当協会の見解を示すものではありません。

筆者略歴

山田 隆明(やまだ たかあき)
わくわく経営株式会社 代表取締役
戦略経営コンサルタント 公認会計士

山田 隆明Twitter

◆著書出版

・5月21日に、本稿の詳しい内容を記した著書を出版しました。

「リスクを乗り切らせた経営計画コンサルティング12のポイント~コロナ第二波に負けない会社作り~」Amazon Kindle出版

https://www.amazon.co.jp/dp/B088ZKVHVR/

・これまでお付き合いさせていただいた方々のお役に立てればとメールマガジンを配信してきました。

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初めての出版なので、至らない点が多々あることは重々承知しております。
なにとぞよろしくご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

◆個別相談会

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〇日時 : 6月4日(木)16時~、11日(木)16時~、18日(木)16時~、25日(木)17時~

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  ・リアル相談 :わくわく経営株式会社 研修ルーム
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 ◆コンサルティング概要

・社長様が「ワクワクして取り組めるビジョン」に取り組み、笑顔にあふれ一体感ある会社へと変貌するお手伝いをいたします。

◆プロフィール

 営業時代に「お客様のためなら泥にまみれることもいとわぬ営業マン」と称され、後に「何度も破綻寸前企業改革の修羅場をくぐり抜けた公認会計士」と呼ばれた、『社長様向け「経営改革コンサルタント」』。

・基本スタンス=「『追求すべきは、自己の利益ではなく、お客様の利益』との姿勢で経営すれば、業績は必ず上向く。」

・ミッション=このスタンスを会社に浸透しきるまで徹底的にお伝えする。

「下積みの苦労」を重ね「痛み」の分かる「経営者の相談相手」。

 大手IT企業インテックにて10年間飛込み営業を、その後公認会計士試験に合格したものの最初は年齢制限の就職難に遭い苦労。

公認会計士・税理士・ITコーディネータとして25年間約80社の会計・税務・コンサルティング、および「社長様の経営相談」を。

 経営改革では、7件の"破綻寸前企業のソフトランディング改革"(会社整理によらず経営改善等により回復させた)の実績あり。

加えて、現在、上場企業、一般社団法人、学校法人の各社外役員も務める。

○ 2009年9月から一般社団法人コンピュータソフトウェア協会監事

○ わくわく経営株式会社 代表取締役

◆経営コンサルティング内容

・(経営計画) 中長期経営計画、短期経営計画、PDCA管理

・(経営戦略)

 ・(モノ) 新事業・商品戦略、市場戦略、販売戦略、営業改革

 ・(ヒト) 組織改革(経営戦略達成組織へ)

 ・(カネ) 破綻回避対策、資金調達、税金対策、管理会計

 ・(研修講師) 経営計画、管理会計

URL  : https://www.wk2.consulting/
E-mail : yamada.takaaki@wk2.consulting

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